ドゥルンカ修道院(4-5世紀頃)

アスユートの町から南西に10キロほど下がったところに位置するこの僧院は、古代の墓廟や石切場が点在する一画にある。もともとはこの僧院を含めていくつもの僧院が固まっていたようだが、今日機能しているのはこれひとつしかない。近くの村の名(ダイル・ドゥルンカ)と対応してドゥルンカ修道院と呼ばれ、内部に聖母マリアに捧げた祭壇を擁している。

この聖堂のかたちは、新王国の墓廟を利用して、それをそのまま聖堂に転用したもので、特に新たな建築プログラムが加えられているわけではないが、逆に往年の姿を想い描くのはたやすい。おそらくは4から5世紀にはこの形式になっていたに違いない。昔の文献の模写が行われていたようで、ソハーグの聖ビショイ修道院(赤の修道院)にこの僧院で制作されたと思われる文書が存在している。リーファ修道院は、ここから5キロ程度のところにある。(三宅理一)

図面
  • 1-聖母聖堂内陣
  • 2-同身廊